困難事例の検討

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おはようございます。

 

先日の日曜日、高松市医師会の行なう

「第2回 退院調整・地域連携打ち合わせ会」

に行ってきました。

 

まず、事例検討を壇上で行なうのですが、今回は

「オートロックマンションに住んでいる高齢者夫婦。

介護サービスを拒否する認知症の二人。」

という事例でした。

 

夫の方だけケアマネがついていて、8年くらい前からかかわりがあったが、徐々に妻の認知症が悪化し、夫も認知症になり、介護が必要なのに拒否する。

セルフネグレクトの事例でした。

 

自宅内はごみ屋敷状態になり、食事も満足に摂れなくなっているのに

「大丈夫、自分たちでできる。」

 

…よく聞きますよね、このセリフ。

 

夫の甥や姪が関わってくれていましたが、妻のほうには親戚がおらず、子どももいない。

誰が何を言っても「大丈夫」の一点張り。

妻は主治医なし。

夫は通院しているが、服薬は出来ておらず、心臓の状態が悪い。

 

この事例を読みながら、命の危険はないのか不安になりました。

 

介護保険は基本的に一人一人の保険です。

そして、ケアマネは契約した人の支援を行ないます。

このケース、ケアマネが登場しますが、夫のケアマネです。

でも、それでも妻の状態を心配して、甥や姪、マンションの管理人に働きかけをしていました。

 

在宅で支援していると、こういったケースはよくあります。

そんなときに担当のケアマネから、「どうしましょう」と相談を受けたりします。

 

ケアマネは、どんなときも利用者や家族の意思を尊重しなければなりません。

でも、この事例のように命の危険が感じられるとき、果たして本人の言う

「大丈夫、自分たちでできる。」

を、そっくりそのまま信用していいものでしょうか?

 

夫のケアマネもその言葉を鵜呑みにせず、心配していろいろと動いていましたが

あえて言うなら

もう少し強引に関わっても良かったのではないかと思います。

 

参加者からは

「訪問看護などの医療系サービスを導入できなかったか。」

「夫の主治医ともっと連携が取れなかったか。」

「妻の意思決定支援をもっと出来なかったか。」

「地域ケア小会議の開催を行なえばよかったのでは。」

などの案が出ました。

 

最後に司会をしていた三宅敬二郎先生が

「毎回思うが、おせっかいも必要だ。」

と、おっしゃっていました。

 

どこまでおせっかいを焼くのか、その加減は難しいですが

私の基準は

「命」

です。

延命を勧めているのではありません。

その人の寿命が全うできるようにしたいのです。

 

セルフネグレクトは、その人らしい寿命を迎える行為とは違うと思います。

また、表面に出る「大丈夫」が本当の気持ちでもないと思います。

もし、同じようなケースの相談を受けたら

「主治医と相談して、先生からと言うことで訪問看護を導入するか、保健師の訪問を依頼しては?」

と答えると思います。

それが正解かどうかは分かりません。

 

このケース、妻の認定調査のときに夫が台所で亡くなっているのを発見します。

誰のせいでもないと思います。

後で話を聞くから、「あの時にああしておけば…。」なんて言えるんです。

 

でも今回のように、事例を検討することは、同じことを繰り返さないために必要です。

これから先、同じようなケースが出てきたら、もう少し強引に関わっていこうと思います。

 

あなたはこのケースを読んで、どう感じましたか?

 

では、今日も前向きに行きましょう!

 

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