おはようございます。
昨日の話しの続きなんですが
「利用者本人が契約を切ってしまう。
支援者の方は何とかしてほしいと思っているのに
本人との契約だからと言われて…。」
って。
こんな話、とっても一生懸命かかわってる人から
金銭管理をする「日常生活自立支援事業」の契約を
利用者が終了したときによく聞くんですね。
気持ちは分かるんです。
私もそんな時ありましたから。
でも、そんな話を聞いたときに
その人に聞きなおしてみるんです。
「誰が困ってるの?」
そうすると、その人は
「ん?」
って、おかしな顔になるんですね。
支援者が、その人の基準で判断して
自分基準を利用者に押し付けていないですか?
こんなことをしてるから生活に困ってるんじゃない。
だから、お金の管理をしてもらって
自由に使えないようにしましょう。
そういう理屈も分かります。
もっとこうすればいいのに…。
予算立てて使えばいいのに…。
なんでほしいものがあったらすぐに買っちゃうの?
もう少し考えてから買えばいいのに…。
お金が入ったらすぐにギャンブルで全部使っちゃうんだから…。
などなど、数え上げればきりがありません。
でもね、人にはたとえ愚かだと言われても
まわりに迷惑をかけない限り、それを行う権利
「愚行権」
というものがあるんです。
それを取り上げてしまうのは
本人の権利を侵害していることになると思うんですよ。
ただ、本人も本当は困っているのかもしれません。
心のどこかで「何とかしたい」と思っているのかもしれません。
そういう心の奥底にある気持ちを引き出して
自分から
「何とかして立て直していこう。
でも、一人じゃできないから、誰か手伝って。」
ということなら、いくらでもお手伝いができます。
そういった心の中の思いを引き出していかないと
どうしてもうまくいかないんですね。
そこは、一番身近で長期間支援をしている人が引き出してください。
いきなり金銭管理をする人が訪問してそんな話をしても
「怪しいやつ。」
にしかなりませんから。
そして、利用者との契約ですから
いつでも契約は終了できるんです。
でも、再度思い直して契約を結ぶことも出来ます。
支援者の気持ちの押しつけではなく
利用者が自分から生活を立て直したいと思ってくれるように
そんな気持ちを引き出す支援をしていきましょう。
では、今日も前向きにいきましょう!