問題の見つけ方

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おはようございます。

 

昨日、「本当の問題」について書きましたが

「問題って?」

という質問を受けました。

 

「アセスメントをしているとき

あれこれ、困っていることを書きだしています。

それが問題ですよね?

それを解決するためにどうするかを考えたらいいんですよね?」

 

実はね

「困りごと」と「問題」はイコールでないことが多いんですよ。

 

例えば

「認知症の夫が夜間家の中を歩き回って

トイレじゃないところで排泄したり

家から出て行ってしまうので夜眠れなくて困ってるんです。」

 

こんな相談があったとします。

 

この相談の問題はどこにあるんでしょう?

 

「え?夜歩き回って奥さんが眠れないことが問題でしょ?」

と思う方。

 

じゃあ、解決方法は?

 

眠剤をのませます?

体を縛り付けます?

施設に入れます?

 

本当にそれで解決できますか?

 

眠剤をのませるのも縛るのも、施設に入れるのも

ある意味虐待ですよね。

それって、本人のためになっていますか?

 

夜歩き回ってトイレじゃないところで排泄したり

家から出て行ってしまうというのは

「困りごと」

です。

 

でも、「問題」はそこではないですよね。

 

問題は根底にある「認知症」の進行と「家族の介護負担」

家族は少しでも自宅で過ごさせたい。

でも、夜眠れないと疲れてしまって介護や家事ができない。

昼間に動くのなら何とか対応できても、夜はできない。

本人の認知症も進行していて、介護しようとすると怒る。

 

じゃあ、認知症の進行を抑制するような手立てはしていますか?

きちんと服薬できていますか?

主治医に服薬や本人の状態について、きちんと相談できてますか?

昼間に本人が眠っていませんか?

妻の介護を誰か代わってくれたり、手伝ってくれる人はいませんか?

トイレが分かるように常夜灯をつけたり、大きく書いて貼ってますか?

介護サービスは十分足りていますか?

 

眼の前の困りごとだけを見てしまうと

眠剤や縛り付けるなど対処療法になりがちです。

 

根っこにある問題を見つけて、その解決に努めましょう。

その問題を見つける力をつけていきましょう。

 

一人でできなければ

これも前から言ってますよね

「こんな人で困ってるんだけど、ちょっと話を聞いて。」

って、ほかのケアマネに聞いてもらって、質問してもらいましょう。

 

人の手を借りると、案外問題が明確になったりするものですよ。

 

ちょっとずつでいいです。

聞き取る力をつけるように、見方を変えていきましょうね。

 

では、金曜日です。

あと一日、頑張りましょう!

 

 

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