おはようございます。
日曜日の「第2回 退院調整・地域連携打ち合わせ会」の続きです。
事例検討の後は
厚生労働省健康局総務課課長補佐の野村晋さんの講演でした。
お若い方でしたよ~。
36歳。
早口でたくさんしゃべってくれました。
地域包括ケアについての話でしたが、高松市の病床利用率や退院後の通院について調べていて
「高松市は現在は国の立場からいうと、在院日数が少なく、すごいです。
また、退院後は通院が中心になっているが、道路が整備されていて、車社会であるからそうなるんでしょう。
でも、今後10年たつと高齢者が増えるのと同時に、車の運転が出来なくなる人が増えるので、今の通院主体の医療環境は立ち行かなくなるのではないでしょうか。」
と、言われていました。
まさしくそのとおりだと思います。
高松は公共の交通機関は少ないですが、車の運転をする人が多いです。
高齢になっても車を手放さず、ニュースに出るような事故こそないものの、危なっかしい運転をする高齢者をよく見かけます。
ただ、この運転が出来る高齢者が多いので、今の通院中心の医療環境が保たれているわけです。
で、通院が出来なくなるとどうなるか。
長期で入院させて欲しいという人も出てくるでしょう。
でも、そんな病院はなくて、在宅で療養するより他ないので
「地域包括ケア」
となるわけです。
ここでいつもの地域包括ケアシステムの図が出てくるのですが
いつも不思議に思っていたことがあります。
それは、図の中心が「高齢者」ということ。
説明の文中にも「団塊の世代が75歳以上となる…」と、高齢者を示唆する文言しかありません。
「障がい者や子どもは?」
と、いつも不思議に思っていたのですが、今回野村氏が答えてくれました。
「高齢者しか想定していませんでした。」
「現場の方には当たり前のことが、厚労省では想定していなかった。」
とのこと。
この図を考えてきたのは、老健局だそうで
ゆえに、高齢者のことしか考えてなかったそうです。
でも、これからは障がい者や子どもも含めた
「地域共生社会」
を目指していくとのこと。
この言葉、今行なわれている社会保障審議会・介護保険部会でも頻繁に出てきます。
まだまだ検討中なので、すぐに変わると言うわけではありませんが、方向性としては定まっているようです。
ケアマネは利用者の自宅を訪問するので、その家の中に障害のある人や子どもの問題にもいち早く気付けると思います。
ケアマネの業務は煩雑で、そこまで関われないと思うかもしれません。
でも、利用者だけでなくその世帯を丸ごと見ていかないと、適切なケアマネジメントが提供できないこともあります。
制度の方向性や、今後の改定の行方についても気を配り、利用者の在宅生活を支援していけるようにしましょう。
では、今日も口角を上げていきましょう!