おはようございます。
こんな質問を受けました。
「成年後見人が保証人になれないのは制度がおかしいのではないか?」
ああ、またその話ね。
気持ちはわかります。
でも、そもそものところが違うんですね。
どういうことかというと
成年後見制度というのは本人の権利を守る制度です。
ここはしょっちゅう言っているので
皆さんよく知っていると思います。
ただ、本人の権利を守るために
本人に代わって様々な手続きや金銭管理などを行う人なので
本人とイコール(=)の関係の人なんですね。
で、保証人とは?
本人が家を借りようとしたときに
本人(=成年後見人)が保証人になれますか?
なれませんよね。
大家さんは契約書に
「本人以外で所得のある人
例えば親兄弟や子供、いとこや友人などで
保証人になってくれる人を書いてください。」
って言います。
ここで言う保証人は本人とイコールではない(≠)人
なので、本人とイコールの成年後見人はなれないんです。
この勘違いは一般の方だけじゃなくて
社会福祉士などの専門職にも見受けられます。
先日参加した地域生活定着支援センターのブロック会議で
定着がつくる協議会の会長が
「刑余者の中で精神疾患などを持っている人が出てくるときに
保証人がいないので家を借りるのに苦労する。
こんな時には早めに成年後見人をつけてもらって
保証人になってもらうようにしたらいい。」
って言ってて
「おいおい、違うだろ。」
と突っ込みたくなりました。
(会議の冒頭だったので、さすがの私も突っ込めませんでした。)
成年後見制度を理解するのは
とても難しいと思われているかも知れません。
確かに手続きなどはややこしいし
使う言葉も難しいです。
でも、基本は本人の権利を守る制度で
本人の代わりの人なんだと思ってください。
金銭管理、財産管理だけをする人ではないですし
保証人でもありません。
成年後見制度は本人が望む暮らしを叶えるためにあります。
そこを理解してもらえるとありがたいなと思います。
では、今日で仕事納めのところがほとんどでしょうか。
後1日、元気にいきましょう!