nanairoさんによる写真ACからの写真
おはようございます。
毎日いろんな相談がありますが
最近、成年後見制度に関する相談がかなり増えています。
法定後見の話の時もあれば、任意後見の時もあります。
自分の判断力が低下したときのことを心配する人が増えて
相談自体が多くなっているのか
それとも、家庭裁判所が
自分のところで書類の書き方などを指導するのがめんどくさいために
ほかに振っているのか
成年後見の申し立てをしたいという相談に来る人がとても多くなっています。
なんて
ちょっと嫌みを言ってみたくもなりますが
身寄りがいない
ほとんどいないという方が
増えてきているのだということがわかります。
身寄りがいるといっても夫婦だけ
兄弟も亡くなっていて
子供もいない場合には
夫婦のどちらかが亡くなってしまうと
他に頼る人、ところがないということもあります。
先日あった相談は夫婦二人だけで
片方の名義にしている定期預金を解約したいんだけれども
銀行が出してくれないというものでした。
名義人である本人は認知症で
一度、銀行まで連れて行ったものの
うまく会話ができなかったために引出できず
銀行の方から成年後見制度の利用を勧められ相談に来たと言っていました。
その方は
「そんなに多くない金額なのに
夫婦だということがわかっているんだから出してくれればいいのに。」
と、言っていました。
その気持ちはとてもよくわかる・・・
よくわかるんですが・・・
銀行としてはそう簡単に出せるものではありません。
本人の判断力がない場合には
成年後見制度を勧めるしかなくなってくるんですよ。
しかし
面倒くさい。
もとは自分のお金なのに・・・。
何でそこまでしなくちゃいけないんだ!
なんていう人は多いです。
そんなとき
判断力があるうちに
金融機関で事前に手続きをしておくことで
何かあったときに引き出しがスムーズにできる場合があります。
それは夫婦(ときには親子)が
お互いに相手を代理人にしておくという方法です。
ほとんどの金融機関でできると思うんですが
代理人指名手続きというものです。
これは本人の意思が明確であるときにのみできる手続きです。
金融機関に代理人の届けを出します。
そうすると
代理人用のキャッシュカードを発行してもらえたり
本人に代わって窓口での手続きを行えたりできます。
ただし金融機関によっては
手続きの時に本人の面談が必要であったり
一度に引き出せる金額の上限が決められていたりするので
事前に取引先の金融機関に問い合わせしたうえで行いましょう。
再度、ただし
これらの手続きができるのは同居の親族や夫婦などに
限定されていることがほとんどです。
親族でない人が代理人になる場合は
財産管理契約などを結ぶようになるので注意してください。
超高齢社会になって
人の寿命が延びたのはいいことだと思いますが
死ぬまで、いえいえ、死んでからもついて回る
お金の問題については皆さん苦労しています。
あらかじめできることがあるときは
一度検討してみることをお勧めします。
では、今日も張り切っていきましょう!