成年後見人と医療同意

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おはようございます。

 

在宅医療コーディネーターの養成研修を

高松市と高松市医師会が合同で行っています。

 

今回、成年後見制度について話をしてほしいというので行ってきました。

 

以前に書いたと思いますが

私も第1期生として

在宅医療コーディネーター研修を受けています。

なので、後の研修も手伝わないといけないんです。

 

と言っても

声をかけてもらえるのはありがたいことなので

喜んでお手伝いしています。

 

今回は事例を基に

成年後見制度がいつできたのか

どのような目的で作られたのか

その仕組みと特徴などについて説明。

 

そこから

成年後見制度でできること

できないことについても説明。

受講している人は医療職の人が多いので

成年後見人が医療同意ができるかどうかについても伝えました。

 

ケアマネでもあると思うんですけど

利用者の調子が急に悪くなって救急搬送された。

誰も身内がいないので仕方なくケアマネがついていった。

そしたら、医師や看護師から

「検査や手術の同意をしてほしい。」

なんて言われて、困ったという経験。

 

成年後見人もしょっちゅうあります。

 

し・か・し

 

成年後見人は医療同意、いたしません!

ケアマネも、もちろん、いたしません!

 

医療同意というのは一身専属の行為

一身専属的行為というのは

本人にしか判断や同意ができないもので

結婚や離婚、養子縁組や臓器提供の同意なども含まれます。

治療や手術などの同意もそれに準じます。

 

これらは上にも書いたように

本人だけが判断し決定できるものです。

 

ただ、医療同意については

今の日本では本人が判断できない状態なら

家族など身近な人が代理で同意していると思います。

 

これは法律的に言うとグレーなんだそうですが

家族は本人と長い間一緒に暮らしていて

本人の意向を一番よく知っていて

本人の意向に沿った判断をしてくれるだろう

と、考えられているため

本人の代理で医療同意をすることが認められているんです。

 

だから、家族による医療同意は当たり前ではないんですよ。

本来は本人が判断し同意することなんですよ。

 

今回の研修で参加者に伝えたことは

「本人が判断できない」

と(こちらが勝手に)判断する前に

「あらゆる手段を使って本人の意向を確認してください」

ということ。

 

成年後見人の役割は

本人の意向をあらゆる手段を使って確認して代弁する。

もし、どうしても確認できないときは

本人だったらどう考えるだろう、どうしたいだろうと

その人の身になって考えて、代弁していくことなんです。

 

医療同意に困るから成年後見人

施設の契約に困るから成年後見人

そんな話ではないということなんです。

 

これから認知症高齢者や

お一人様高齢者がどんどん増えていくことが予想されています。

成年後見制度についてもよく知り

困っている人、これから困ることが予想される人に

上手に説明できるようにしましょう。

 

自分でうまく説明できないときは

窓口までちゃんとつないであげましょうね。

 

では、今日は天気が悪いようです。

運転などに気をつけて

元気にいきましょう!

 

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