前向きに 注意しながら

投稿日:

おはようございます。

 

先日、こんな相談がありました。

 

近隣の住人や民生委員から

一人暮らしで認知症の高齢者の相談があった。

数人で訪問したが初回は家の中に入れてくれなかった。

次に訪問したところ家の中まで入れてくれて

普段の様子や別居の家族のことを聞かせてくれた。

 

確かに認知症もあり

家の中もゴミであふれかえっている。

このままではよくないと思ったので

家族の連絡先を本人からではなく

他のところから教えてもらい連絡した。

 

そうしたら

「認知症の老人のところに勝手に上がった!」

と、激怒されてしまった。

 

「どうしたらよかったんでしょうか?」

 

一生懸命仕事をしてるのに

そう言われたら傷つきますよね。

それに、その家族はほとんど訪問もしないし

ゆえに面倒もみない。

親子の関係性もあまりよくない様子。

 

子どもだったらもっと面倒みてあげたらいいんじゃないの?

 

そう言いたい気持ちをぐっと抑え

「申し訳ありませんでした。」

と、謝ったとのこと。

 

それで、どうしたらよかったのかという

先の質問になってしまうわけですが。

 

確かに高齢者支援をしているところなら

地域の人や民生委員から相談があれば訪問し

本人の状態の確認や話をしてこないといけません。

地域包括支援センターや老人介護支援センター

居宅介護支援事業所、保健センターなどがそうですよね。

 

これらの機関は一人暮らしの高齢者や

認知症高齢者、虚弱な高齢者の対応をするようになっています。

「なんで認知症の・・・」の話しには

そういった機能があるのだということを

丁寧に説明していきましょう。

 

ただ、一つ気になることが。

家族の連絡先を本人ではなく

他のところから手に入れていること。

 

これは、注意が必要です。

 

本人から連絡先を聞き

「連絡してもいいよ。」

と言われていなければ

たとえ知っていても連絡できないんですよ。

 

「困ったときに連絡できないの?」

 

そう思うかもしれませんね。

 

しかし

「困ったとき」の程度にもよりますが

基本的には連絡できません。

 

本人に認知症があるときなど

家族と相談しながらさまざまな手立てを考えて

支援をしていきたいと思うのは当然です。

でも、本人の同意なしには連絡できないんです。

 

ただし

認知症が重度で悪徳商法の被害にあっている

とか

食事が十分に摂れておらず重大な疾患にかかることが予測される

とか

命に係わる病気になっている

なんていうときには

周りの人と十分検討したうえで連絡することもあります。

(この場合はしない方が問題になると予想されます。)

 

一生懸命支援をしても伝わらないことがあります。

良いと思ってしたことも

立場や状況が変われば叱責の対象になることもあります。

 

その一方で、皆さんの訪問を待っている人がいます。

皆さんの助けを待っている人がいます。

 

悩むこともたくさんあると思いますが

基本的な部分はしっかり押さえつつ

前向きに頑張っていきましょうね。

 

関連記事